(1) 療養型病床群
1992年の第2次医療法改正時に「療養型病床群」という新しい定義ができました。
これによって、救急時や急性期に提供される医療サービスと、介護や長期療養など慢性期疾患に対するものとを分けました。
介護や療養を主体にしている高齢者は一般病床ではなく、この「療養型病床群」において療養することになったのです。
病院を機能別分類としてまとめると
1.大学など高度な医療を担う「特定機能病院」
2.二次医療圏の中で中核に位置づけられる「地域医療支援病院」
3.一般的治療を行う「一般病院」
4.老人などの長期療養のための「療養型病床群」となります。
原則的に急性の負傷や疾患においては、医薬品や検査・医療機器など、使った分を診療報酬として認めている。(出来高払い制という)
それに対して「療養型病床群」では、療養費を一定額に固定させるとともに、療養にふさわしい環境として病床当たりの医師や看護婦等の人数、一病床当たりの床面積等を規定しています。
なお、「療養型病床群」の病床数や急性期のための一般病床数は、二次医療圏単位の「地域医療計画」で決められていて、施設サービスの総枠をしばり、在宅サービスへの政策的誘導を図っています。
(2) 包括支払い
厚生省は先ほどの「療養型病床群」や一部の医療行為に対しては、固定的な診療点数だけを認めようとする医療費の「包括支払い制」(通称:まるめ)も進めています。
医療費の「包括支払い」が行われると、医療機関にとっては、医薬品等をいくら使っても得られる診療報酬は一定額になるので、医薬品や検査等は極力使用しないようになります。
医薬品などのコストを下げると利益がでる仕組みだからです。
いままで薬で儲けていたものが、反対に薬はコストに変わってしまったのです。
「クスリ」を逆に読むと「リスク」になります。医療機関にとってクスリはリスクになってしまったです。
それは保険財政には効果がある反面、患者にとっては手抜きにつながる可能性もあります。
医療費の「包括払い」の中には、「老人慢性疾患外来総合診療料」(通称、外総診)等があります。
この「老人慢性疾患外来総合診療料」(外総診)は、老人の慢性疾患(高血圧・糖尿病・脳血管障害等)に対して、外来療養計画を立て日常生活の療養指導や診療を行う場合に認められているものです。
医療機関にとって、対象患者あたりの収入が固定化されるのがポイントになります。
医療コストの削減を図り、必要でない医療行為を防ぎ、医療財政の悪化に歯止めを掛けるのがねらいなのです。
また、「包括支払い」の新しい試みとして、DRG/PPS(diagnosis
related group/prospective payment system)というシステムを導入しようとする動きもあります。
これは、特定の疾患群に対して最も効果の上がる治療方法を確立させ、その基準で診療報酬を支払うシステムです。効果の薄い治療や投薬、検査を回避させ、医療費の削減を図る目的があります。
「根拠に基づく医療(EBM:Evidence Based Medicine)」の具体化の現れでもあり、医療の質の向上をねらっています。
すでに一部の医療機関でテスト導入が進んでおり、「在院日数の削減」に成果がでていると発表されています。
しかし、本格的に導入するには政治的なバイアスが働くので、もう少し時間が掛かるかも知れません。
(3)入院基本料等
一般病棟入院基本料 I 群(平均在院日数が28日以内)
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